お湯の記録と評価     和歌山県

                 湯の峰温泉  花や木の宿 伊せや

泉  質  含硫黄-ナトリウム-炭酸水素・塩化物泉
施  設  男女別 内湯・露天風呂(男女交代制)
電話番号  0735−42−0008
営業時間  12:00〜16:00(要問合せ)
日帰料金  700円
評  価  ☆☆☆☆☆
2011年 1月29日
2011年9月30日閉館
伊せやの所在は和歌山県田辺市本宮町湯峰102 

約1800年前、奈良時代に発見されたという日本最古の温泉。 
湯の峰温泉は平安時代に盛んになった熊野詣の湯垢離場(ゆごりば)。人々は熊野本宮大社を参詣する前に、湯の峰の湯に浸かり旅の垢をおとしました。 
上下貴賤男女を問わない本宮大社を多くの人が訪れ、江戸時代には伊勢詣と並び、庶民の多くが詣でたそうです。その様子は蟻の熊野詣と表現されました。 
また、湯の峰温泉は室町時官代の物語「小栗判官物語」の舞台になっており、小栗判官蘇生の地として伝えられています。 

湯の峰温泉は93℃の温泉が自然湧出しており源泉数は13本。そのいずれもボーリングをしていない自然湧出。硫黄成分を含み掛け流しされている関西では数少ない温泉です。 

伊せやの創業は江戸中期(安永元年、1772年)、源主は10代目という老舗旅館。 
湯の峰温泉の13本の内、伊せやは自家源泉を3本所有。浴室は石造りの「判官湯」、檜風呂の「姫乃湯」、そして姫乃湯に付随している露天風呂にその源泉は注がれています。 
以前は日帰り入浴を受け付けておらず、昨年から日帰り入浴を受け付けるようになった伊せやでは、日帰り入浴での時間帯では、男性は「判官湯」、女性は「姫乃湯」と露天風呂の利用となり、泉質の異なる3つのお湯のすべてを堪能するには宿泊するしかないようです。 
判官湯は10人以上が浸かれるサイズ。姫乃湯は8人が浸かれるサイズ。露天風呂は5人が浸かれるサイズ。いずれのお湯でも湯の峰特有の上品な硫黄臭を感じました。
お昼の12時すぎに訪れたところ、判官湯は清掃中との事で、改めて1時すぎに再訪問
姫乃湯、湯船の縁から大量に溢れる温泉
露天風呂は姫乃湯と繋がっており、日帰り入浴では女性のみ利用できる
女性脱衣所  男性脱衣所
ロビー前のラウンジ 伊せやの隣には東寺寺・公衆浴場・売店がある
93℃の湯が自噴している湯筒 小栗判官が浸かり蘇生したと伝わる「つぼ湯」 つぼ湯から見た温泉街